2009年に大阪の北浜に誕生したエルマーズグリーン。現在は大阪に4店舗出店し、府外からのお客様も多く訪れるという人気店です。お店ではまるでイギリスから持ってきたような美しい内装、落ち着いた雰囲気を味わえます。また、エルマーズグリーンは2016年からShopifyを利用しコーヒー豆などを販売するオンラインストアを運営しています。ディレクターを務める冨岡さんから店舗、ネットショップ両方のこだわりを聞きました。
ビジネス街にオープンしたお店
エルマーズグリーンは2009年に大阪府北浜で第1号店がオープン。当時の北浜という土地は、ビジネス街ではありながらも、休日に人々が買い物しながら散歩するような場所ではなかったと冨岡さんは振り返ります。
「最初のころは、お客さんがとても少なくて苦労しました。そもそも禁煙の喫茶店やカフェは当時は大阪にほとんどなかったですし、新築の硬質なビルの中に、イギリスのヴィンテージ什器ですから、お客さんもこの店をどう使っていいのか戸惑っていたんだなと今になっては思います。」
「でも、そこでお客様に良さをへりくだることなくシンプルに伝えられないかということを考えて、色んなところを長くなく・説明的でなく・わかりやすくという3つのテーマで伝えた結果、お客様が増えはじめ、同時に周りにもぽちぽちと小さいお店が増えてきました」
その後は北浜にも個性的なお店が増えていき、現在では週末でも様々な年代の人たちが散歩や買い物をしながら、いろんな場所で買い物ができたりお茶が飲めるような街になっているといいます。「北浜という場所の魅力は私たちが出店したときと今とでは、大阪の人にとって、認められ方が違うのかなと思います」
色んな人が集まるカフェ
冨岡さんは大学時代にコーヒーに魅了されました。大学の近くにカフェがあり、そのお店の雰囲気に衝撃を受けたそうです。
「大学に行くまでの間にカフェがあったんです。入ってみたら、今までに見たことのないようお店で、外国からそのまま持ってきたような内装。『何ここ!?』とすごく衝撃を受けました。色んな年代の人が集まって、色んな使い方、色んな過ごし方ができて、すごくいいところだなっていうのを感じたのを覚えています」
その後は別のカフェや他業種でビジネスの勉強をした冨岡さん。そんな彼の元にエルマーズグリーンの話が舞い込んできます。
「初めてエルマーズグリーンに訪れた時、料理や内装、メニューのデザインなど空間全てに衝撃を受けました。すごく素敵だなと一目惚れしました」
エルマーズグリーンというのは、イギリスの小さな町の名前から来ています。「その町にこういうカフェがあったらいいよねと、お年寄りから子供まで色んな人が集まって、色んな使い方をして、そういう店ができたらいいよねというイメージから始まりました」
こだわりの数々
エルマーズグリーンには多くのこだわりがあります。コーヒー豆はテイスティングの技術を日々鍛錬しているスタッフによって、最高の生豆の買い付けを行なっています。また、お店ではコーヒーに合うようなケーキ、パンなどを手作り。常に美味しいものを追求し続けています。
また、接客にも非常にこだわり、お客様が最高の顧客体験ができるように常に心がけています。「お客様がストレスを感じると何を飲んでも食べても美味しくないと感じてしまいます。基本的なことこそ気をつけ、お客様が居心地よく、美味しいものを美味しい状態で食べる・飲むために多くのことに気をつけています。また、見た目の美しさもお客様はよく見ているのでこちらでも色んな条件をクリアしてることが求められます。さらに提供スピードが遅いとすべて意味がなくなってしまうので、スピードも求められます。ふらっと入ったお店ですごく美味しいものが出て来た。そういう驚きや新しさを提供したいと思っています」
一方で、店舗ごとにコンセプトが違うことも彼らのこだわりの一つです。「お店によってカラーが全然違う」と冨岡さんは語ります。「チェーン店は同じ店が色んなところにあって、ここはどこどこのお店だねというのがわかると思います。でも、私たちはそういうやり方ではしません。新しくお店を作るときに、お店のある場所に合わせた新しいコンセプトの提案をすることで、、常連のお客様が喜んでくれたりだとか、次どんなお店ができるのといったワクワク感を非常に大事にしています」
Shopifyとの出会い
エルマーズグリーンがShopifyを使い始めたのが2016年。さらに多くのお客様に美味しいコーヒーを届けるためにネットショップを開設しました。Shopifyについて冨岡さんは「時代の変化についていける」ことが魅力だと語ります。
「Shopifyはたくさんのアプリと連動できる。時代や流行りは色々変わっていくし、すごくめまぐるしく動いていく。それに簡単に対応していけるというのが大きな魅力ですね。あとは使い方がすごくシンプルなのも魅力です。色々な種類がある豆を難しくなく、見ていて楽しく、お店のイメージも伝えられるという点で、使いやすさを感じます」
昨年には日本で初めて行われたShopifyのポップアップイベントであるスタートShopifyにも出店。エルマーズグリーンの魅力を多くの東京のお客様に伝え、好評を博しました。
今後はネットショップのお客様とのつながりをさらに大事にしていきたいと冨岡さんは目標を掲げます。お客様のことをさらに知って、彼らに合ったコーヒー豆を提案していきたいと語ってくれました。
「自分たちのことを伝えると同時にお客様を知ることを大事にしていきたいです。ネットショップを運営して行く内にこの方はどういうコーヒー豆が好きで買われているのかなど、色んなことが見えてきます。そこで見えてきたことから自分たちがどういう提案ができるのかを検討しています」
「人」が大事
カフェは人とコーヒーが出会う場所でもあれば、人と人が出会う場所でもあります。エルマーズグリーンは「人」も大切にしてお店を作っています。どれだけ良いお店を作っても、良いスタッフがいなければ良いお店にはならない。
「良いスタッフが良い環境で働くから長く勤めてくれる。そんなスタッフはお客様ととてもいい関係を築いてファンを作ってくれます。またスタッフを単なる同僚ではなく仲間と考えるとお店作りはより楽しいものになります。そんなスタッフがずっと居てくれる環境作りが僕の課題ですね。」
さらに、ネットショップではその「人」が見えてくるコンテンツ作りを進めたいとも語ってくれました。「コーヒー業界のショップの中でもここのは面白いよねって思ってもらえるようなページ作りが目標であり課題です。それについても人が大事だと思っています。どんな人がコーヒーを焼いているであるとか、人が見えてくるページを作りたい。人が見えてくると、読んでいるお客様の愛着も違ってくるのかなと思うので、そのような新しいコンテンツを作りたいです」
コーヒーに魅了された冨岡さんとエルマーズグリーン。今日も大阪で多くの人に最高のコーヒーを提供し、素晴らしさを伝えています
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